2013年8月15日木曜日

事務局: メコンビックビルド in ベトナム(その2)

【事務局便り 2013.8.15】


こんにちは。ハビタット・ジャパンの高橋です。ベトナムで開催されていたメコンビックビルド(略:メコンビルド)、無事25世帯の家を9日に建て終わり、10日に活動が終了!!!日本から参加したみなさんと12日に帰国しました。

タイムリーにはご報告できませんでしたが、時系列にメコンビルドのワークをご紹介します。その1をご覧いただいてからその2 をお楽しみください。

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ワーク3日目(8月7日)
朝一番に参加者が気にしたのは、2日かけて積み上げたレンガの壁が壊れていないか。実は、2日目のワーク終了間際、雨季ということもあり雷を伴う大雨。レンガとレンガを接着させるモルタル(セメントと砂、水を混ぜたもの)が固まる前に大粒の雨に打たれてしまった壁をチーム一同心配していました。が、なんのその。積み上げられた壁は雨で打ち砕されるこもとなく、強固な壁となっていました。3日目も壁作り。屋根の高さまでレンガを積み上げていきます。雨をよけるために頭上にはテントが。不自然な恰好でのレンガ積み作業。それでもメンバーは、一日も早く一家が安心安全に暮らせるこの家を築き上げたい、その思いに駆られ、レンガを積み上げていきます。手が余ったメンバーは壁に隙間がないか確認し、その隙間にモルタルを塗り付けていました。また、家を強固にするため、壁の途中に梁を足します。梁は編み上げた針金を木枠で囲い、そこにコンクリート(セメント、砂、砂利、水を混ぜたもの)を流して固めれば完成。
一家の娘トイはシャイな子でしたが、私たちがいることに慣れてきたのか、作業している様子を近くで見つめ、お手伝いできることを探してくれました。










ワーク4日目(8月8日)
私たちがレンガを積み上げることができる高さの壁まで作業は完了。安全管理上、大工さんに高所作業を任せ、メンバーは壁用のコンクリートやモルタル作りに。この日は新たな取り組みとして、家の床作り。今まで一家は土の床で暮らしていました。雨の日は床が泥るむなど問題がたくさん。でもこの家ができるころにはモルタルの床に暮らすことができます。まずは床の高さを揃えるべく、床の土を均等に外にかき出す作業から開始。これがかなりの重労働。メンバーはシャワーを浴びたように汗をかいていました。そして土の上にビニールシートを引き、そこにモルタルを流していきます。そうするとあれまあれまと床が完成!その他、リユースの扉や窓にペンキで色を塗っていきます。限られペンキの量。すべての扉、窓にペンキが塗れるよう、トイや近所の子どもたちも一緒になり、ペンキを一滴も無駄にしないよう慎重に作業を行いました。そして全部の扉が水色に!








ワーク5日目(8月9日):
ワーク最終日。建築作業は残すところわずか半日。現場に到着すると、大工さんんが一足先に最終段階の壁づくり。私たちに残された作業はコンクリートやモルタル作りと屋根を設置するためのお手伝い。屋根の設置まで少し時間があったので、コンクリート、モルタルを作る部隊を残し、この村を散策。家族の収入となる畑を見に行きました。広大なジャングルの中に突如トウモロコシやオクラ、茄子が豊富に実る畑が表れ、朝から姿がなかったトイが。お父さんの農作業を手伝っていました。一時の散策でしたが、この地域で生活する人々の姿を垣間見ることができた瞬間でした。
ワークに戻ると、この家を家族に渡すデディケーション(贈呈式)の準備に。メンバーが持ち寄った風船をみんなで膨らまし準備を進めていると壁が完成!そして、いよいよ家族を雨から守る屋根の取り付けに。大きなシートをどうやって上に運ぶのか?なんとシートを丸め、みんなで抱えて持ち上げ、屋根にいる大工さんに渡す作業。一歩間違えたら大ケガをしかねない作業にみんな冷や汗をかきながら慎重に一枚一枚屋根を運ぶと、完成!屋根が付くだけで格段と家のように。4日前は柱しかなかった土地に、壁が積み上げられ、床が作られ、そして屋根が。扉や窓の設置、電気の配線などはこれから2週間かけて大工さんが行うとのことですが「これでも十分、と言わんばかりにお母さんが私の手を握ってきました。そして、「こんな風にあなたたちがやってきて、我が家ができるなんて想像してなかった。本当にありがとう」と満面の笑みで話しかけてくれました。










その後はハウスデディケーション。みんなで建てたこの家はこのデディケーションを経て、ホームオーナーさんの夢と希望を築く家になります。無口なお父さんもこの時ばかりは恥ずかしそうに満面の笑みで私たちと肩を並べ、家の完成を喜んでくれていました。

私が「奥の部屋は寝室なんだね!と伝えると、「違うわよ、この部屋はトイが使うんだよ」と教えてくれました。この家はトイの成長を考えて手にしたかった念願の家。この家が一家の新しい希望を築く「きっかけ」になるんだと思うと、胸が熱くなりました。





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