2014年3月31日月曜日

国内:ボランティア体験談(東北その16)

【ボランティア体験談 @東北 2014.3.14-16】
投稿者:佐世保北高校チーム(Nくん)/ ハビタット・ジャパンが宮城で行う復興支援活動に参加
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前回福島県に行ってボランティアをしたときに、現地の人にすごくよろこんでもらえて、もっと被災者の方々の力になりたいと思い、また僕は建築科志望で建築に関する活動ときいて興味がわいたので、今回のボランティアに参加しました。今回行った宮城県東松島市と石巻市は、被災地の中でも特に被害が大きい地域であり、なかでも石巻市は震災被害の60%を占める地域です。その周辺の、野蒜と女川で支援活動をしました。

一日目には女川で、住民のコミュニティエリアとなる予定の「夢ハウス」という建物の仕上げをしました。女川は街の両側を山に囲まれており、津波が来たときにはその地形によって津波の最大の高さが40mになったところもあります。住民の10人に1人は津波によって亡くなっています。人々は心に深い悲しみを負っているのです。そのような人々の憩いの場となるように、また、地域復興の拠点となるように、「夢ハウス」は考案されました。海辺の見晴らしの良い場所にたつ夢ハウスは、たくさんの人々によって支えられていました。誰もが故郷の復興を望んでいるのがみてとれ、力強さを感じました。

二日目には二手にわかれ、個人宅の修繕と仮設施設の椅子の制作を行いました。僕は個人(Wさん)宅の修繕に行きました。活動の合間に、Wさんはいろいろなことを話してくださいました。Wさん宅は海岸から50mほど離れたところに建設されていたのですが、津波はその50m間の田畑を一瞬で飲み込みWさん宅に到達しました。運がよかったことに、Wさん宅には四方に大きな窓が取り付けられていたので、津波が家の中を通り抜けることで衝撃が和らぎ、全壊せずにすみました。いつ家が壊れてもおかしくない状況に何時間もいた恐怖は計り知れないものであっただろうと思います。Wさんは、このような話をするのは大変辛いご様子でしたが、この体験を伝えることが私たちの使命なんだ、そして、津波の恐ろしさを知ってほしい、とおっしゃっておられました。この言葉は僕の心にとても深く響きました。僕も故郷に帰ったらこの体験を皆に伝えていきたいと思いました。

今回の復興支援でわかったことは、東北は津波によってとてつもない被害を受けたけれど、東北の人たちは復興のために、今できることを一所懸命頑張っているということ、また、自然災害は人間の力ではどうすることもできず、恐ろしいものであるということ、そして、復興にはとてつもない時間がかかるということです。

今回のボランティアを通して、この体験を周りのいろんな人に伝えていかなければいけないと感じました。それもまたボランティアの1つなのです。復興はまだ全然進んでいません。他県からの支援がもっと必要です。もっとたくさんの人々が協力し、復興が少しでも早く進めばいいなと心から思います。



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