2013年7月31日水曜日

事務局:参加者まだまだ募集中!!ハビカフェ開催間近です【8/3(土)】        ※終了しました!

【事務局便り 2013.7.31】

こんにちは!ハビタット・ジャパン事務局の盛田です。

夏も盛り、各地で花火大会、盆踊り、夏のボランティア活動(?)とイベントが盛り沢山な時期ですが、ハビタット・ジャパン事務局でも今年3回目となるハビカフェを開催します!
ハビタット・カフェ(ハビカフェ)は、ハビタットの活動に参加したことのある方、また興味ある方など、どなたでもお気軽に参加していただける、交流型のイベント。その特徴とは?

ハビカフェの特徴その① ちょっぴりディープなハビタット
前回(5月25日)のハビカフェでは『ボランティアに参加しよう!』をテーマに、海外や東北のボランティア経験者が再集結し、ハビタットの国内外のボランティア活動について語り合いましたが、気になる今回のテーマは、

『ワールド・ハビタット』

世界約80か国で活動するハビタットのグローバルな取組みをぜひ知って、猛暑に負けないあつ~い議論にご参加ください!

ハビカフェの特徴その② 広がる輪
ハビカフェにはいつもさまざまな方が参加してくれます。
例えば…
・NGOに興味のある学生さん
・海外住居建築ボランティア(GV)経験者にアドバイスを求めたいGV参加希望者
・東北ボランティアに興味のある方
・夫婦そろって参加してくださる方 etcetc...
そして、ハビタットのボランティア活動に参加した仲間たちにとっては、貴重な再会の場としても。
ハビカフェを通じた交流の輪が広がっています!

ハビカフェの特徴その③ アットホームな雰囲気
「NGOやボランティアに興味はあるけど…私/僕ちょっとシャイなんです」、そんな方に...

案ずるより、来るが安し。

交流型のイベントであるハビカフェはアットホームな雰囲気が魅力。初めて参加する方も大歓迎!
ぜひ気楽に足をお運びください。みなさまのご参加お待ちしています!

◆日時:8月3日(土)19時-21時
◆場所:ハビタット・ジャパンオフィス屋上(JR千駄ヶ谷駅より徒歩7分)
◆参加費:軽食代1,500円(うち500円はハビタット・ジャパンへ寄付されます)
◆お願い:お好きなドリンクをご持参いただけますよう、ご協力お願いします!

※参加をご希望の方は、お名前と連絡先をご明記のうえ、info@habitatjp.orgまでお申込みいただくか、Facebookのイベントページで返信をお願いいたします。お申込みいただいた方には、後日詳細をご連絡いたします!

2013年7月26日金曜日

事務局:「海外建築活動映像コンクール2013」一般選考開催、ご参加ください☆

【事務局便り 2013.7.26】

こんにちは。ハビタット・ジャパン事務局の高橋です。

ハビタット・ジャパンでは、ハビタットが世界各国で取り組む建築活動現場に日本からボランティアを送り、その活動を支えるプログラム”海外建築ボランティアプログラム(Global Village program:GV)”を支援事業の一つとして取り進めています。

一世帯でも多くの家族に安心して暮らせる環境を作りたい。そんな思いを抱きながらハビタット・ジャパンのスタッフとして、どうすればもっとたくさんの方にご支援いただけるのかを日々考えています。

そんな想いを抱きながら出会ったのが、GVに参加した学生支部(Campus Chapter)が作り上げた映像の数々。

あなどるなかれ。

その映像制作スキルにも驚かされましたが、それ以上に個々の映像から私たちが「GVの魅力」を言葉で伝えるよりも力強いメッセージがビジュアルと共に伝わってきました。CCの学生は、このプログラムを通じて年に1-2回、世界各国に渡航し、現地で暮らす家族と共に汗を流しながらその家族が暮らす「家」を建てることで、劣悪な住環境の改善にハビタットと共に取り組んでいます。

そこから誕生したのが「海外建築活動映像コンクール」企画!!

CCの学生が体験したGVの活動をもとに、現地で出会った方々のインタビューを含め、このプログラムの魅力を伝える映像を10分に収めたコンクールを実施。各CCで何をどう伝えるか考え抜き、通常7日から10日間あるGVの活動を10分という短時間に凝縮。苦戦する団体が多かった中、最終的には全7団体、7作品の応募をいただくことができました。ハビタット・ジャパンでは、これらの映像をGV用の広報映像として活用することを前提に、事務局選考を実施。選考は既に終了し、現在「CC x Habitat」として映像を編集していますが、その他の作品もどれも力作ばかり。

そこで、第二弾、一般選考を開始、学生の熱意こもった映像を皆さんにお届けします!!CCの学生だけでなく、ハビタットサポーターの方、一般の学生、社会人の方など、どなたでもご参加いただけますので、是非以下より全作品をご覧いただき、「GV」の魅力を最も感じた作品に一票を投じてください。なお、一般選考受賞団体には、ハビタット・ジャパンより記念品を贈呈いたします。みなさまのご参加をお待ちしております。

【選考期間】
2013年7月19日‐2013年8月9日
※投票の受付は終了しました。ご参加ありがとうございました!

【作品出品団体】(順不同)
・立命館大学Rits Habitat
・青山学院大学Shanti Shanti
・早稲田大学WHABITAT
・立命館アジア太平洋大学Habitat APU
・明治学院大学Habitat MGU
・関西大学MusterPeace
・東海大学Same Same but TOKAI

◆詳細・選考へご参加コチラ

2013年7月23日火曜日

事務局:東北スタッフ便り(その10)

【東北スタッフ便り 2013.07.24】

こんにちは。岩手県大船渡市出身の新沼と申します。今回、縁あって、新沼とハビタットについて執筆させてもらうことになりました。

よく言われますが、時の流れは早いですね、想像以上に。もう震災発生から2年5ヶ月になろうとしています。いつになれば"復興"と言われる、感じらる状態になるんだろうって不安になります。そんな中、日ごろハビタット・ジャパンのケンさん、ヨシコさんには本当にお世話になっています。

震災後、他の土地から移り住んで、私達地元の為に尽くしてくれている、目に見えて行動してくれている貴重な"仲間"です。更に真美さん(元ハビタット大船渡スタッフ)の後任に就いた地元出身の板沢さんも大いに活躍してくれています。

ハビタット・ジャパンがここに拠点を置いて活動してくれる事で、ハビタットが取り組む各種プロジェクトにボランティアを募り、外界と私たちの暮らす大船渡を継続的に繋いでくれているんです。

震災関連の報道がほぼ無くなった今、週末の活動に集まってくれるボランティアの方達はとても大切な存在です。活動を通じて被災地のいろいろな事を感じて持ち帰り、周りの人達に伝えてくれるのです。そして、その思いや考えが他の人達へと繋がっていく。ハビタットの活動を通じて、そんな素晴らしい連鎖反応がたくさん生まれているんです。

実際、ボランティアリピーターも多い事にはとても感激しています。影のサポーター的(^^;;な自分もハビタットの取り組みを応援していますし、いつも"次はいつ?"って気になってしまいます。なかなか活動自体には参加できませんが、妻が仮設店舗看板の製作デザインに携わらせて頂いたりしてとても嬉しく思います。

これから地元 大船渡での夏祭りシーズンにもなりますので、今年に限らずにお祭りに参加して頂いたり 今までいらしたボランティアの方々の再開の機会になればもっと素敵な事だと思います。

今後も微力ながら活動を応援していきたいです。

影のサポーター 新沼

2013年7月18日木曜日

事務局:東北スタッフ便り(その9)


【東北スタッフ便り 2013.07.16】

こんにちは。ハビタット・ジャパン大船渡事務所の小松健さんです。家族を東京に残し、大船渡事務所に赴任してはや1年半。大船渡住民と共に、復興に向けて何が必要か、そしてハビタットとして何ができるか考えて毎日暮らしています。そんなケンさんより、今日は『両陛下の大船渡ご訪問と不肖ケンさん』をお届けします。

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天皇皇后両陛下が7月5日に大船渡を訪問された。

ご訪問の場所は太平洋セメント大船渡工場。私、不肖ケンさんは、ふだんなら、あらそうなんですか、だけで茶の間でテレビでご訪問を拝見するので精一杯なんですが、今回はさる人の依頼で、ご訪問の場所に行くことに、あいなりました。

そこでまず下準備と、土地の方から情報入手。行きつけの指圧治療士さんからは、「当日は両陛下の通られる道路の反対車線は全部通行止めになるよ」と聞き、仰天。そう言えば、地元紙に交通規制情報が。むむ詳細が分からん。警察署に聞こう。11時から訪問場所近辺は交通規制と判明。それでは11時前にセメントの工場前に行けばいいじゃん。ところが大船渡事務所の同僚板沢さんから、「ケンさん、大船渡のじいさんばあさんをなめたらいかん。11時の訪問時間には、現場は黒山の人ですぜ」。よし10時半。

さて当日10時半にセメントの前に着くと、たしかに沢山の人が。でも黒山ではないな。

婦警さんがマイク、「両陛下はたくさんの人が集まっていれば、車を徐行されるので、あせらなくていいですよ」など、じいさんばあさんに優しく指導。うむこれも表彰ものの婦警さんか。

小雨の中を待つことやがて、白バイが2台、なんとこれもマイクで「あと7分で到着されます」とアナウンスをしながら通過。あのマイクはあんなふうにも使うのかと周りの声。「そこの車、止まりなさい」といつも警告をくらっている不肖ケンさんもびっくり。

来ました、来ました(あわてているので敬語省略)、両陛下の車が。確かに徐行。皇后陛下が頭を下げ気味で手を振っておられる。シャッターをカシャ。通過された。なんと写真には警護の人しか写っていないではないか。手遅れだ。

それにしても黒山の人はどうなったんだろう?翌日同僚のよしこさんの報告「ケンさん、あの後、道路を歩くたくさんのおじいさんおばあさんがいましたよ」


なんと、大船渡のじいさんばあさん達、セメントがアクセスが悪いの心得ていて、アクセスの良い国道で鈴なりになっていたのだ。脱帽!

ところで両陛下はなんで太平洋セメント大船渡工場に行かれたのでしょう。両陛下は工場煙突をご覧になるのが趣味、そんなことはありません。

太平洋セメントは東日本大震災の津波で工場の7割が被災。一時は工場撤退も噂されたが、大船渡に踏みとどまる。加えて、まずセメント焼成を行う炉を改造し、瓦礫の焼却を優先。被災後2ヶ月で、焼却開始。(工場の完全操業は、ようやく1年後の6月)。このため大船渡市の瓦礫処理率は常に他の市町村より約20%ほど上回り、現在は60%を超えている。市民たちから、たいへん感謝されている次第。被災地に踏みとどまり、雇用の確保と、瓦礫処理に多大な貢献をした太平洋セメントに感謝のお言葉を賜ったわけだ。

敬礼!

2013年7月11日木曜日

国内:ボランティア体験談(東北その7)

【ボランティア体験談 @東北 2013.06.29-2013.06.30
投稿者:川北 祥平(社会人)/ ハビタット・ジャパンが大船渡で行う復興支援活動に参加
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はじめまして。

鹿児島で生まれ、その後全国各地・海外を転々とし生涯の引っ越し回数は20回以上をしてきた川北と申します。2011年11月から仕事の関係で、盛岡に来て早1年半が過ぎ、『ほんのひょんな事』から今回6/29(土),30(日)の2日間大船渡でボランティアを参加させて頂きました。

いまこのブログを読んでらっしゃるみなさん!私、川北がなぜHabitatさんのこのボランティア活動に参加したかお話したいと思います。

一言、先ほども申し上げましたが「ほんのひょんな事から(★)」なのです。

そもそもこのボランティアに参加する前は、震災地でのボランティア活動について、私はほとんど知りませんでした。震災以降の沿岸地について、ニュースで聞いたり、仕事で沿岸にいってみる事はあっても、そこで行われていたボランティア活動とはほぼ無縁でした。

ただ、盛岡に1年間半住んでいて友人から「(盛岡は被災地から近いので)震災地はいまどんな感じなの。」とか、「震災地は大変でしょう。」と言われたりしますが、「震災地の事、、自分、実は知らない事多いなぁ」という??な気分になりました。

震災地の事を知らない??→何かを知っておきたい→知る方法は?→ボランティアをする
この答えに繋がっていったのも、ある意味「ヒョンな事から。」

さて、では次に進みます。

◆どの様な2日間を過ごしてきたか

6/29(土) 
朝 大船渡にバスで到着後、Habitat大船渡事務所にてオリエンテーション
昼  大船渡末崎町で古城の跡地を整備 
夕方 碁石海岸近くでオープン間もないor間もなく店舗の壁にペンキで ペイント。
     ~その後、碁石温泉にゆっくり体を休ませた後、大船渡屋台村で新鮮な魚貝類を堪能~

6/30(日)  
朝  陸前高田の「奇跡の一本松」を見学~奇跡の一本松の『接ぎ木』の話を聞いて驚く~
その後 綺麗な大海原が見える高台のキャンプ村*にて、敷地の外周に柵の土台となる杭を打ったり、テント張り
*バンガローキャンプ村(名称The Higurashi Cicada Fort)の事。 オーナーの冨山さんはとても面白い方です。是非、みなさん陸前高田に行ったら出来上がったキャンプ村に行ってみてください。

◆今回のボランティア活動で発見した事

・違うバックグラウンドの人々が集まっても力を合わせてできるもんだ!!
今回ボランティアに参加したメンバーは、出身地も違えば今回参加した動機や、そもそもものの考え方が異なる(=バックグラウンドが異なる)人々でした。ほとんど『初めまして』からの状態から作業を始めます。ただ1時間も続ければ、ずっと前から一緒にいたかの様に力を合わせて皆さん作業を行います。丸太を運ぶ時だって、「ちょっと危ないよ」「重たいから気を付けて」という会話から、自然と人々の会話が繋がっていきました。

・震災地のイメージは、関わり方によっても変わるもんだ!
私は、仕事の関係で沿岸の被災地に行く事はあるので何となく私なりの『震災地』のイメージはあったのですが、今回たっぷり2日間いたおかげで大船渡・陸前高田の雰囲気により深くどっぷり浸かれました。今では、少~し震災地(≒個人的には『震災地』では無く、私は『沿岸地』と呼ぶのが好きなのですが)について語れると思います。


以上、ここで書いた感想は私なりの一つの感想です。私の『ほんのひょんな事』がきっかけなのですが、新しい発見と出会いがそこにはありました。


(★最後に問題です。『ひょんなこと』の語源ってご存知ですか?是非インターネットで検索してみて下さい。私は、今回初めて意味を知り今回このブログの「キーワード」にしてみました。)



2013年7月4日木曜日

国内:ボランティア体験談(東北その6)

【ボランティア体験談 @東北 2013.06.22-2013.06.23
投稿者:岸 勇輝(学生)/ ハビタット・ジャパンが宮城で行う復興支援活動に参加
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今回(6/22,23)で宮城のボランティアに参加するのは昨年11月に続き2回目となる大学4年の岸勇輝と申します。

初めて被災地を訪れたのは昨年4月。3.11から1年と少しした頃。気仙沼へ観光で行ったのですが最初は正直、心が苦しくなりました。忘れられない景色がそこにはありました。

その後、Habitat企画の個人でも参加できる海外建築ボランティアプログラム(GV)に参加した縁もあり、11月にボランティアとして初めて東北での支援活動に参加しました。その時に思ったことは、

1年以上経っても何も進んでいない場所が確かにある」
「現地の方の笑顔の奥にある背景を共有することは出来ないが、それでも何か小さなレベルでも出来ることを続けたい」

ということでした。そして,同時に私は海外GVに行った時に感じたことと共通するものがあると思いました。日本に生まれれば、基本的に衣食住は保障されます。衣食住を超えた所で各々が各々の悩み、不安を抱えています。しかし、そうではなく、衣食住が乏しいという部分で大変な思いをしている人が世界にはいます。

もちろん、震災当初の被災地はまさに衣食住すべてが行き届かなかったことは言うまでもないと思います。そのような人のために衣食住が満ちている立場として何が出来るのか考え、「住」の部分で国内外で支援を行っているのが、まぎれもなくHabitatです。

そういう意味ではHabitatが東北への支援をするのは必然であると感じます。

今、被災地では「住」の部分の復興が最大の課題であると私は考えています。現状、多くの方が決して居心地が良いとは思えない仮設住宅での暮らしを余儀なくされています。
そして、今回私がボランティアとして関わった野蒜地区では、まさに仮設から高台への移転の準備が進められていました。

しかし、現地スタッフの方の話や一緒に参加したボランティアの方の話を聞いて知ったことなのですが、高台移転するにしても場所の問題であったり、行政の思いと地元民の思いのギャップなど問題は山積みということです。その現状で行政の進める復興からこぼれてしまう方々に対して支援をすることがHabitatとして出来ることであり、意義であると認識することも出来ました。

今回参加するにあたり、最初、私はとにかく現地へ足を運び、これからも長く復興に携わりたいという意識だけを持って挑みましたが、しかし、実際に活動し、上述したような方々の話を聞き、もっと目の行き届きにくい所にも着眼する大切さを学びました。このように行ったからこそ学べるものがあるのも私がボランティアに行く大きな要因でもあります。

私は震災直後の本当に大変な時には何もすることが出来ませんでしたが、2年以上経っても大変であることに変わりはない現地の方のために出来る限りのことを続け、考え、動こうと思います。また、自分が見たもの、感じたことを周りに伝え、風化させないよう努めたいとも思います。

【追伸】
前回の宮城のボランティアで自分とは別の班だったのですが、関わった「海鮮堂」に活動中2日とも昼食で利用したのですが、焼き牡蠣、最高においしかったです!!

食の絡みでもう一つ。今回の宮城訪問では牛タンが食べられなかったことだけが悔いに残ります。。。(残念!
次回は必ず利久に行こうと思います!!

2013年7月1日月曜日

事務局:東北スタッフ便り(その8)

【東北スタッフ便り 2013.07.01】

こんにちは、宮城オフィスの大谷です。

今回は、ハビタット宮城の主な支援地域のひとつ、女川町の離島、出島(イズシマ。デジマではありません)を通して、被災地における支援について、まじめに考えてみたいと思います。

女川町までは、仙台から高速を使って車で1時間半から2時間。
出島にはさらに、女川港からフェリーで40分ほどかかります。フェリーは1日3往復のみで、午後3時半の便が島からの最終便です。沿岸部が津波で壊滅した出島には、お店も、学校も、病院もありません。

アクセスや周辺環境のよしあしは、支援の量に直結します。

たとえば、遠方から来る個人ボランティアにとって、出島で支援活動を行うのは、なかなかハードルが高いものです。ボランティアセンター等が紹介する活動もほとんどないので、そもそもどのように支援に入ったらいいか、個人ではわかりかねるところもあります。結果、仙台周辺や石巻など、よく知られていて情報が多く、アクセスがよく、支援活動の環境が整った地域に支援が集中するのが現実です。(そして地域ごとの中でもさらに、支援の集中する場所と、そうでない場所があります)

支援の必要性が頻繁に報道されていたり、ボランティア募集が多い地域だからといって、必ずしも要支援度の高い地域とイコールではないわけです。むしろ、世間でよく知られている地域ほど、多くの支援が届く傾向があります。

上記をふまえ、宮城オフィスでは昨年来、支援の行き届かない地域を中心に支援活動を行っていますが、出島では、漁師小屋の建設にはじまり、がれき撤去やお祭りのお手伝いなどのボランティア活動をしています。

当初は全島避難になっていた出島ですが、現在は、仮設住宅や番屋(集会所のような建物)が建設され、女川や石巻など本土から通って漁業を再開している漁師さんもいます。
堤防や道路の整備も少しずつ進んでいますが、それでは、建物やインフラが元に戻ったら(あるいは元以上の状態になったら)復興といえるのか、というと、そうもいえないところがあります。

学校も病院も店もない出島に、いま、子供のいる世帯はゼロです。「このままでは数十年後には島は終わってしまう」という危惧を、幾人かの島民の口から耳にしたこともあります。また、被災地に限らず、過疎化しつつある全国各地の農村漁村が、同じ問題を抱えています。

ハビタットは家を建てる団体で、目下、被災地における最大の課題のひとつが「家」であるからこそ、「人は家さえあれば生きていけるわけではない」ことを肝に銘じて、これからの支援のありかたを考えていきたいと思っています。











左:漁師の方が漁具を保管するための漁師小屋を建築する様子
中:取り残された島の瓦礫を撤去する様子
右 :若者の少ない島で、ハビタットのボランティアがお神輿に参加する様子