2016年4月9日土曜日

「Osaka Walk」:大阪市内を練り歩く若者たちは、一体何者?


4月2日、約4カ月にわたり若者が主役となり取り組む「Habitat Young Leaders Build(HYLB)」が閉幕しました。関西の学生支部(キャンパスチャプター)ではHYLB閉幕イベントとして、3月27日にチャリティウォークを企画・開催しました。このチャリティウォークには33名が参加し、5.5キロほど大阪市内を歩きました。募金に協力してくださった方は60名以上。合計15,363円を集めることができました。企画に尽力したメンバーの一人で、キャンパスチャプターとして活動する立命館大学TOMSAWYERの2回生、永田哲也さんが企画実施にあたって抱いた思いを綴ってくれました。
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大阪の人々にハビタットの活動を少しでも知ってもらう、興味を持ってもらう、これを目標にかかげ取り組んだHYLB。「いつもとは一味違った広報活動で、自分たちも楽しめる企画を作りたい」、そう意気込み、どのようにすればより大阪の方々が目をとめてくれるのか、看板づくりや募金を集める際に伝えるメッセージ、メンバーの服装など、ひとりひとりが意見を出し合って企画を考えました。

当日、桜がきれいに咲いた大阪を舞台に心斎橋、大坂城、長居公園、京セラドームの4つのグループに分かれ、駅前などを中心に募金活動、そして各グループがゴミ拾いをしながら歩いてゴール地点である通天閣を目指しました。

雨の心配もしていましたが、青空のもと参加メンバーが無事に募金活動、そして清掃活動を終え、通天閣に集合することができました。メンバーからは、「達成感を感じた」、「思ったより多くのゴミに驚いた」、など新鮮な意見を聞くことができました。



募金をしてくださる方はもちろん、どういう活動をしているのか尋ねてしてくださる方やビラを受け取ってくださる方、「頑張ってね」と声をかけてくださる方、ひとりひとりが私たちの力となりました。これらの反応は私たちの思いが伝わった証拠でもあるので、本当に感謝の思いがつのりました。大阪という場所でこの企画を実施したことによって、住民の皆さんと私たちが繋がり、私たちを通してボランティアが身近にあるということを感じてくれたのではないかと思います。


こうして支援の輪が広がっていくのではないかと改めて実感した私は、もっと多くの人に私たちの活動について知ってほしい、と思うようなりました。実際にこのようなイベントを企画したことで、自分たちの思いを伝える難しさを体感することができました。今回の企画を通して学んだことをこれからの企画にも役立て、より多くの人が興味を抱き、ハビタットの活動を通じて一緒に取り組める貧困問題があることを知ってもらいたいと思いました。




これからも募金活動、広報活動など、さまざまな企画を作り上げていく予定です。この企画に協力してくださった各キャンパスチャプターのみなさま、大阪のみなさま、本当にありがとうございました。


2016年4月8日金曜日

今こそ、できることに挑戦しませんか?~学生が海外ボランティアをする意義~

こんにちは!今日からハビタット・ジャパンで学生インターンを始めた村田です。ハビタット・ジャパンの学生支部として活動するキャンパスチャプターの一つ、関西大学MusterPeace代表の坂本さんに、「若者が海外ボランティアに参加する意義」について、経験を交えて考えをまとめていただきましたのでご紹介いたします。坂本さんはMusterPeaceで代表を務めながら、この春、25人のメンバーを率いて海外建築ボランティア「Global Villageプログラム(GV)」に参加。フィリピンのバタンガスで住居建築活動に取り組みました。若者、特に大学生だからこそ経験できる活動を通して得たものは何か、そのヒントを与えてくれています。

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私はこれまでに3回GVプログラムに参加し、海外でボランティア経験を積んできました。GVの内容は毎回異なるもので、いつも面白さを感じています。そこで若者、とりわけ学生がボランティアに参加する意義が何なのか、自身のGV,そしてキャンパスチャプターでの活動経験を交えてお話ししたいと思います。

私は小学生から高校まで野球一筋の生活を送っていました。大学に入り下宿を始め、新しい環境を迎える中で「どうせなら新しいこと、今しかできないことをやってみたい」、そんな思いを抱きました。そして、友人の紹介がきっかけで、ボランティアサークルに入ることを決心しました。そこで出会ったのがMusterPeaceのメンバーです。MusterPeaceのメンバーに加わってから迎えた大学1年生の夏休み、初めてGVに参加することができました。毎日が楽しい」、そう思った気持ちが今でも一番記憶に残っています。また、2週間という限られた時間の中で、私たちのチームが携わった2軒の家建築が完成に近づいていく様を身近に見ることができ、充実感で一杯になりました。その後、昨年、今年の春と続き、GVに参加しました。そこで、ただ“楽しい”だけでなく、自分たち学生が支援の担い手として海外で活動する意味、そして自分だからこそできることは何なのかをじっくり考えるようになりました。私が出した答えは、学生の強みはひとりひとりが型にはまっていないことだと思いました。

大学生になりたての頃は、将来のビジョンがはっきりしていない人が多いと思います。だからこそ、4年という限られた時間を使い、いろいろなことに挑戦することで、将来自信をもって生きていけるようになると思います。その経験のひとつがボランティアであり、GV、キャンパスチャプターの活動はその経験を提供してくれているのではないのでしょうか。GVは、現地に赴き、価値観の異なる方と出会い、建てる、というボランティア活動を通じて、現地の家族の生活の一部に携わることができる。時間に余裕のある学生だからこそできるボランティア活動、そして支援だと私は考えています。

また、GVに参加したいと思う若者の興味や関心はひとりひとり異なります。異なる価値観を持つ同世代と出会えるのは、日本全国から集まる学生団体を持つハビタット・ジャパンのキャンパスチャプターだからではないでしょうか。


GVへの参加、そしてキャンパスチャプターとしてのこれまでの活動を通して、ひとつの物事を真剣に考え、周りの仲間だけでなく、大学の垣根を越えてさまざまな若者の価値観をいかしたいと思うようになれたのは、キャンパスチャプターのネットワークを生かし、同世代の話をたくさん聞いてきたからだと思います。小中高と違い、選択肢の多い大学生活。だからこそ、たくさんの情報を得て、後先考えずに、今しかできないことを取り組んでいってほしいです。

2016年3月12日土曜日

事務局:タイの家族と家を建てよう! ~高校生の声~

3月2日~3月10日の期間、タイの首都バンコク近郊でボランティアとして住居建築活動に参加した立命館守山高等学校2年生の生徒さん達26名。今回は彼らが現地で見たこと、感じたことを同行した事務局スタッフ岡部のインタビュー記録をもとにお届けいたします。

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~チームをまとめるリーダー・荒木くん~
荒木くんは、インタビュー始めにこのGV活動が第1希望でなかったことを素直に話してくれました。(立命館守山高校はアメリカ、オーストラリア、カナダでも海外研修をされています。)しかし、初日にホームパートナーであるラチャノクさんの住んでいる家の紹介写真で驚き、さらに翌日、実際にその家を見て驚いたと言っていました。リーダーである立場から、自分より先に他人の事を考えられるように!というのをモットーにチーム全体の進行状況や体調管理など纏め役として日々奮闘しています。ラチャノクさんを含めタイの人々の“生きる力がすごい!”と圧倒されながら、毎日学びながら成長している様子が伺えました。


                                  
 ~頼れる女子リーダー・晴菜さん~
陰ながら女子リーダー的存在になりつつある晴菜さんは、ハビタットと連携したGV活動に参加したいというのが、守山高校に入った一つの理由だったと教えてくれました。高校内にあるPray for Japan(PFJ)というボランティア活動を主に行っているサークルメンバーでもある晴菜さんは、3年生の中に混ざって東北の仮設住宅訪問へ行ったりもする行動派女子。守山高校の女子生徒さんは混ぜるのが大変なセメント混ぜも率先してやってくれていますが、晴菜さんもやはりこの混ぜ作業が一番大変だと言っていました。しかし、土台から作っている家が日々出来上がってくるのが見える達成感があると言っていました。


 
~果敢なチャレンジャー・古澤くん~
やんちゃだけれど大変な仕事に自ら突っ込んでやろうとする古澤くんは、ただ英語を学ぶだけじゃないこのGVボランティアがやりたくてこの活動を選んだと話してくれました。みんなが口をそろえて大変だというセメント混ぜを率先して毎日のようにやってくれています。それについて聞くと、大変だけど楽しいし、疲れるから嫌だとは思ったことはないとのこと。なんと頼もしい!ラチャノクさんについても、最善とはいえない家に住んでいるけれども下を向いてないし、フレンドリーで明るいと言っていて、現地スタッフともサッカーを一緒にしたりとコミュニケーションを上手くとっています。ワークがお休みの日、スラムを訪問した感想では、悪臭が漂い、衛生とはいえない生活環境に自分は住めないと思う、そう話していました。ただ、そこにある幼稚園を訪問した際は日本の幼稚園児よりも明るい児童に出会い、全員が楽しそうに見えたと話し、スラム訪問で何かを感じ取っていた様でした。


                                    
 ~縁の下の力持ち・玲さん~
静かに黙々と仕事をこなしていく玲ちゃんもボランティアを通して人の役に立つことをしてみたかったと、このGV活動を選んだ理由を教えてくれました。初めてGVサイトを見たときは、トタン屋根の崩れそうな家でちょっと怖い印象を持ったそうですが、得意ではない英語で会話しようと毎日奮闘しているようです。7日目(最終日)にはもう少しちゃんと会話して仲良くなれればいいなと、希望を持っています。スラム訪問で、バンコク市内の高層ビルが立ち並ぶ直ぐ下にはゴミだらけで臭い劣悪な環境の中で生活している人々を見て、お金だけでは解決できない何かがあるのではないかと感じたと言っていました。その日の午後にはタイの大学生達と交流し、一緒にトゥクトゥクに乗ったりマーケットに買い物に行ったりと、タイの観光も出来て楽しそうでした。


~まとめ~
どこの国にもある貧富の差は、高校生のみんなが日本で実感することのない現実のようでした。タイでスラム訪問したり、タイの学生さんと交流することで、生徒さんの中には悶々とした思いを抱いている子もいました。ボランティアなんて自分のエゴなんじゃないかと言っていた生徒さんもいました。しかし、今回のGV活動の一番の目標は最終日までにラチャノクさんの新しい家を完成させること。インタビューした生徒さんみんなが口をそろえて言うのが、「ラチャノクさん一家のみんなに笑顔になってほしい!」。ラチャノクさんがお子さん、お孫さん、家族一緒になって住める家を建てるために、わずかな日数を精一杯、完成に向かって力を合わせていきたい。そんな気持ちが守山高校の皆さんからひしひしと伝わってきました。小さい物事が大きいものに繋がってゆくというのを信じて、これからも様々なことに頑張って欲しいと思います。

2016年3月3日木曜日

事務局:タイの家族と家を建てよう! ~ in バンコク~

ハビタット・ジャパンで海外建築ボランティア「グローバル・ビレッジ・プログラム(GVプログラム: Global Village Program)」を担当する稲垣です。

私は今、タイの首都、バンコクから北に40キロほどの場所に位置するパットゥンタニ県に来ています。今回タイを訪れたのは、ハビタット・タイが取り組む住居建築支援を立命館守山高校のみなさんとお手伝いするためです。

立命館守山高校では、高校2年次に「国際人」を育成する実践的な教育プログラムの一環として、海外研修を実施しています。そのプログラムの一つとして、2012年よりGVプログラムに参加。タイの支援地に毎年ボランティアチームを派遣しています。

この春のチームには総勢26名が参加。彼らの活動は、タイではなく日本からスタートしています。チームに引率する2名の先生の指導のもとタイの文化や言葉、貧困問題について学んだり、タイ料理を体験したり、グループごとに活動目標を立てたりと、数ヶ月に及ぶ事前学習とチームビルディングに取り組みました。

そして、チームがタイへと出発。3月2日、ついにチームは、家を共に建てるホームパートナー家族と対面。チームが建築をお手伝いするのは、ラチャノック一家。家族4人で古い、小さな一軒家に暮らしています。家の床には木が貼られていますが、雨が降るとしなり、時に悪臭を放つときも。寝室もなく、トイレはトタン板で覆われた状態。家族の健康を考えると、衛生的に暮らせる住環境を必要としていました。しかしながら、一家の収入では、新居を手にするほど十分な貯金を蓄えることができずにいました。その中、ハビタットの支援を知り、支援を受けることに。ラチャノック一家の思いを知り、より一層活動への思いを強く抱いたチームの建築活動がスタートしました。




日本からの移動の疲れもなんのその。明るい顔で始まった作業。総勢26名は、5-6名でチームを組み、各チームにリーダーを立てて作業に挑みます。とはいえ、何もかもが初めての作業。なかなか思うようには作業が進みません。各リーダーたちは、作業の指示を受けると、どうしたら効率良く進められるか、しっかりリーダー間で話し合ってから、メンバーに指示を伝達。早速チームワークが発揮されていました。



午前中は効率を考え、さらに午後は丁寧さと地元の人たちとの信頼関係を作ることも大切にしながら、初日の工程である家の土台を作る作業に取り組みました。そして、一日の終わり、予定していた作業を無事終えることができました。

寒さの厳しい日本から、30度を超える炎天下の中での作業。気温差を克服し、暑さに負けず、お互いに声をかけながら元気に活動した学生の皆さん、明日も引き続き、笑顔で活動してくれることでしょう!!私も高校生の皆さんがGVを通じて、様々な気づきを築けるよう活動をサポートしていきたいと思います。









2016年2月29日月曜日

【国内ボランティア体験談】考えませんか?身近な問題


2月23日に女性のためのシェルター清掃に訪れたハビタット・ジャパン学生インターンの法橋さんが感想を書いてくれました。 ― 貧困や災害だけが住まいの問題を引き起こす要因ではない。― 身近な問題に目を向けることの大切さに気付いたようです。

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 こんにちは!ハビタット・ジャパンでインターンを務める法橋です。今回私はハビタット・ジャパンの学生支部(キャンパスチャプター)に所属する皆さんと一緒に女性のためのシェルターを訪れました。


ハビタットでは海外の貧困地域で家を建てる活動や災害後の住まいに関わる支援など行っていますが、貧困や災害だけが住まいの問題を引き起こす要因ではありません。私たちの身近なところにも、恋人や配偶者からの暴力(ドメスティックバイオレンス)などをはじめ、様々な事情により行き場がなくなった方、家に帰ることができなくなった方がいます。そのような女性やその子ども達を一時的に保護する施設が女性のための緊急一時保護施設、女性のためのシェルターです。シェルターでは、まず安全にそして安心して滞在できるよう、3度の食事とプライバシーが確保できる宿泊の場を提供し、入所している女性や子ども達の状況に応じて、退所に向けたサポートを行います。


今回私たちは、ハビタットを通じて、シェルターの一つをきれいにするボランティアを行いました。施設到着後、まず職員の方に、施設について、そこで暮らす方々が抱える問題などについてお話を伺いました。その後、一日かけ施設内のお掃除を行い、最後にその日感じたこと、抱いた思いを振り返り、職員の方を交えて共有する時間を持ちました。


 施設に保護されている方が抱える問題の一つ、DVについては、私の通う大学の講義で学んだことがあり、問題についての知識を少し身につけていました。しかし、この問題を身近なこととして捕らえるには、想像もできないものだと感じていたので、施設を訪問するにあたり、DVという繊細な問題だからこそ自分が気を付けるべき言動があるのではないかと考えボランティア活動に挑みました。日本という先進国の中で、経済的な問題に限らず、暴力という脅威によって安心して暮らすことのできない方々、その中には私たちと同じ世代の方もたくさんいらっしゃいます。そのような方にとって、毎日とくに大きな心配や脅威もなく暮らしている私たちがボランティアに訪れ、自分たちの暮らしている場所を掃除する、それはその施設で暮らす方々にとって本当にプラスになることなのだろうか、人との関わりの中で傷ついた方にとって、自分が安心して暮らす場所に知らない誰かがやってくることは逆によくないのではないか、そんな心配を抱きながら活動にあたりました。実際に、私がお手洗いを掃除している時に、そこに遠慮がちに入ってくる入居者の方もいらっしゃり、不必要な気を遣わせてしまっているのではないかと、とても心配になりました。これは私だけでなく、このボランティアに参加したメンバー全員が同じ不安を抱えていたことがわかりました。


この気持ちを、振り返りの時間に施設職員の方に伝えてみたところ、「パートナーや、周りの人に大切にしてもらうことができず、傷ついてしまった人にとって、自分のために掃除をしにきてくれる人がいると知ることはとても大切なこと」、「社会との関わりが少なくなってしまっているこの施設の方にとって、外から新たな人がやってきて、社会と関わりをもつことは、被害から立ち直り、社会復帰して暮らす際に必要なこと」、そうお話をしてくださいました。また、「様々な事情により安心して暮らせる場所を失い、たどりついたところがもしも汚い場所であったら、その方たちは『どうせ私にはこんな場所しかない』と感じてしまう。だからこそ、シェルターをちゃんと掃除してきれいに保つことは、とても大切なことです」、と伺うことができました。

 安心して暮らせる、きちんとした場所を必要としているのは、貧困や、災害に苦しむ人だけでなく、こんなに身近にいるということ、そしてそのような方たちのためにできることが私たち学生にもあるということを今回のボランティアを通して知ることができました。施設の方からは「また機会があればお手伝いに来てください」とのお言葉をいただき、一日の活動を終えました。今後、こういった問題を少しでも多くの人に伝え、自分自身もこの活動を続けていけたらな、と思っています。

2015年4月6日月曜日

海外ボランティア体験談:夢に気がついた、8日間

228日から37日の8日間、暑い暑いカンボジアの地でボランティアとして地元の家族とともに家を建てる活動に参加した畠山遥香さんが、感想を送ってくれました。高校生の時から数えて4回目の建築活動は、これまでとは違った経験になったようです!

これまでのビルドの経験

私は高校生の頃から学校の活動でハビタットの海外ボランティアに参加していました。今まで行ったところはマレーシアのクチンに1回とタイのウドーンターニーに2回。その頃は社会貢献ではなく、ただ「学校の勉強から逃れて一週間友達とボランティアに行く」という軽い感覚でやっていました。毎回行くところは発展途上の地域で、お世辞にも綺麗とは言える場所ではないし、暑い中建設作業をやるのは体力的に辛いことではあったけど、私が何回も行きたいと思ったのはとにかく楽しくて嬉しくて勉強になる経験だったからです。現地の人たちと交流したり、新しい文化に触れて世界の知識をふやしたり、最後の日にほぼ完成した家を見て涙ぐむホームオーナーさんを見て感動したり、普通に生活しているだけじゃ絶対経験できない時間を過ごすことができる貴重な時間でした。

今回参加した理由

大学生になって初めての春休みに入る前、自分が過ごしてきた1年間を振り返る機会がありました。そこで自分のしてきたことが正しかったのか、本当に自分のしたかったことなのかじっくり考えたときに、なんでもいいから「人の役に立ちたいと」思いボランティアに参加することにしました。調べていたらたまたまハビタットを見つけて、高校のときにやったことがあるし活動内容もある程度知っているからこれにしようと思い参加することを決意しました。

今回の感想

今回印象に残ったことが三つあります。

 一つ目は子どもたちです。
今回私が家を建てた場所はバッタンバンの田舎の方にありました。そこでハビタットが建てる家は初めてらしく、村長さんや街の人々が集まってくれました。その中にはたくさんの子どももいて私たちを歓迎してくれました。この子たちは出会った瞬間から人見知りせず笑顔でやってきて、言葉も全く通じないのに遊んでー!!ってアピールしてくるのです。家を建てる作業は大変ですごく疲れているのに休憩の時間になるとそんなことどうでもよくなるくらいとびっきりの笑顔で癒してくれました。言っていることがわからなくても仲良くしてくれて膝の上に乗ってきてくれて警戒心なしに接してくれるのはうれしかったです。生活の水準は私たちよりはるかに低いはずなのにこんなにも幸せで、だからこそ気づくものがあるのだなと思いました。

もう一つは8日間一緒に過ごした参加者のみんなです。
私は、ビルドの参加自体は4回目といえども、ただ友達と旅行感覚で来ていた頃とは訳がちがい、初対面の人たちと8日間、何にも知らない土地で知らない人のために家を建てるということに出発の数日前から不安と緊張でいっぱいでした。友達できるかなとかどういう人が来るんだろうとか。けど全て無駄な心配でした。みんな優しくて目標を持って頑張っている人たちばかりですごく刺激になりました。毎日一緒に家を建てて、ご飯の時に色々深い話をして、みんなの考えを聞いていると自分も将来どうしたいか考え直そうと思うことができました。これからも会って話したいと思える人に出会えると思っていなかったのでみんなには本当に感謝です。

最後に家を建てることについて。
これは毎回感じることではあるのですが、最終日のホームオーナーさんの姿をみて人の人生を大きく変えることに携わる喜びを深く感じました。最後のお別れの時に涙ぐみながらありがとうと言ってもらえて本当に参加してよかったなと思いました。確かにボランティアに参加するだけで世界は変えられないし、自分は日本に戻りまた違う生活に戻るけれど、ハビタットでは一人(とその家族)のこれからの人生と生活を全く違うものに変えることができるのです。そして今回は周りにいた子供たちが大人になったとき、ある日本人のお兄さんお姉さんたちが家を建てにきたことを覚えていて、自分も日本や海外にいって人の役に立つことがしたいなど思っていただければ幸いだなと思います。

これからの夢


カンボジアに行ってボランティア活動をして、やっぱり私はこのような活動を将来もしていきたい、国際開発に関わる仕事がしたいなと気づくことができました。これからはどんな分野とか、自分の今勉強していることとどう繋げていくかとか、課題はたくさんありますがじっくり考えていきたいです。これからハビタットに参加するみなさんにいい経験をして、その経験を活かしていってもらいたいと思います。

2015年3月10日火曜日

東北スタッフ便り(その34):震災から5年目に向けて

こんにちは、東北事務所の大谷です。

震災後4度目の3月11日を迎えるにあたり、今回は、ハビタット・ジャパン東北支援現場担当としてのラスト・メッセージを送ります。

ご存じの方もいるかと思いますが、ハビタットの東北事務所がこの3月末で閉所することになりました。3月の活動を終えたあとは、東京本部や学生たちが引き続き、なんらかのかたちで東北に関わっていってくれることと思いますが、ハビタット・ジャパンとして現地スタッフを駐在させるかたちで支援を行うのは、震災から4年で一区切りとなります。

「被災地の復興は進んでいますか?」と県外の人などによく質問を受けることがあります。
「被災地」の「復興」というときに、その「被災地」とはどこなのか、あるいは「被災者」とは誰なのか、そして「復興」とはどんな状態のことなのか。

具体性のない安易な言葉はときに、現実の認識を誤らせます。

現場における支援活動は、その内容も、対象も、結果も、言い訳の余地がないほど具体的ですが、そもそも「復興」がすべての人に共通した概念でない以上、これまでの行いが確実に「復興」につながっているのかどうかは、3年間の現地駐在を終える今でも、はっきりとしたことはいえません。

しかしながら、ハビタットの東北駐在スタッフとして、幾千のボランティアや地元住民とともに建てたり修繕したりした家や施設は、具体的なものとして今もそこにあり、これからも利用されていくであろうという結果は、ハビタットの東北事務所が閉まったあとでも残り続けて、人々の生活を支えていくことになります。

災害支援における外部団体による支援は、緊急支援である以上、いつかはなんらかの区切りが訪れてしかるべきものですが、支援者が去ったとしても支援の結果が残り続けること、それが建築の持つ力です。

そして、建築が目に見えるかたちで残るものだとすれば、目に見えないかたちで残り続けるものが、教育ではないでしょうか。ボランティアとともに活動し、現状を伝え、支援活動についての理解を少しでも深めてもらう、そのほんの数日間の活動機会を提供することを教育、と呼ぶのはおこがましいですが、ボランティア活動のもっとも大きな意義は「ほかの誰でもなく、その人自身が、現場で行い、体験すること」だと思っています。「遠方にお金を使ってボランティアに行くのなら、そのお金を寄付したほうがはるかに支援になる」というようなことを言う人がよくいますが、単に現地に行ってその時の活動や体験で終わりであれば、その言葉はある意味、正しいかもしれません。ボランティアに参加することでその体験を伝え、広め、あるいは深め、また次の活動につなげていくきっかけにできるのなら、ボランティアをすることの価値はほぼ無限に、その人次第で高めていくことができます。これまで一緒に活動してきた幾千のボランティアの中から、ひとりでも多くそのような人が出てきてほしい、という思いで、これまで活動してきました。

ハビタットの東北支援にとっては、ここがひとつの大きな区切りではありますが、東北にはもう支援が必要ない、ということではまったくないですし、自分が生まれた地でもあるので、個人的にも関わり続けることになると思っています。また、東北だけでなく、日本のほかの地域や、世界中にも、災害や貧困や暴力や、本人ではどうすることもできない不運に苦しんでいる人たちがたくさんいます。幸運なことに、日本という世界でも有数の豊かで、自由な国にうまれ暮らしていく中で、自分をとりまく物事に対してどのように振舞い、また、何ができるのか。

「おそらく世界を救うことはもうできないが、個々の人間ならいつでも救うことができる」


とある詩人の言葉ですが、とくに国際支援に携わろうとする人が安易に口走りがちな「世界を救う」という漠然とした理想は、とどのつまり、具体的な個々の人間を救い続けることでしか成しえないのでしょう。「平和な日本」の中でさえ悲惨な現実には事欠かないように、個々の人間が救われないままで「世界が救われる」ことがあるとすれば、それは単に誤った認識でしかないですし、そのような誤った認識を抱かない唯一の方法は、この世界で起こっている現実から目をそむけずに、現場で具体的な物事に触れ続けることにほかなりません。

お世話になったみなさん、ありがとうございました!