2014年10月8日水曜日

【国内ボランティア体験談】大船渡・お祭りボランティア

文教大学の生徒さんが、ボランティアとして大船渡で行われたお祭りに参加しました。文教大学学生支部の代表・新井翔平にお話を聞きました。
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今回の活動内容は、「事前の準備に参加せずに当日だけ急に祭りに参加する」というものでした。地元の方の気持ちを考えると、本当に自分がボランティアと言う形で参加してよいのだろうか、と不安もありました。しかし当日、地元の方たちが私たちを温かく自然に受け入れてくださり、とてもありがたかったです。また、同じお祭りに参加していた学生ボランティアの方々とも交流ができ、いい経験ができました。

たまたま出発の一週間前に大学の授業で大船渡の津波映像を見る機会があり、何十年も自分が住んでいた町がほんの一瞬で消えていくのを何も出来ずにみつめる地元の人たちの姿に、本当に胸が痛かったです。大船渡でボランティアを続けている方の話にもありましたが、実際、時間がたつにつれ今回の災害についてニュースではあまり取り上げられなくなり、意識が薄れていっているように感じます。多くの人、特に東北派遣に行く方に、地元の方達の目線でもう一度津波の映像を観てほしいです。


実際に現地入りしてみると、一見、がれきもなく、地元の方はたくましく生活しており、津波の爪痕が余り感じられませんでした。しかし、大船渡に行って初めて、潮目の資料館の移動、追いやられた羊、仮設住宅の中にも格差があることなど、メディアは報道されない問題を知ることができました。そういったことに気づく力、知ろうとする気持ちをこれからも養おうと思わされました。以前大船渡を訪れた際訪れた場所を再訪しましたが、復興が進んでいるようにはなかなか見えないところもありました。ある団体が行っているプロジェクトでは、以前と比べて牧場が狭くなっており、それを運営しているNGOが活動を行えない状況に陥っていることを見ていると、復興への疲れ、事業の継続の難しさを感じさせられました。


セルフビルドでは、ボランティアのできる建築作業も終わり、復興に向かっているように見えました。しかし、ホームオーナーさんのお話を聞いていると、まだまだ不安もあるようでした。特別な技術のない学生の私は、雨水を上手く流すために角度をつけて掘る作業に苦戦しました。作業前に勉強をしっかりしないと即戦力になるのは難しいことを痛感しました。

大船渡に住んでいるみなさんはとても明るく元気で常に復興について考えていました。美味しい魚介類、懐かしさを覚える街並み、豊かな自然。今回の旅で、岩手の素敵なところををたくさん知ることができました。これから、私が学んだことを、どんどん発信していきたいです。今までは、ボランティアという直接的な支援が大事だと思っていましたが、、東北を訪れて産業を活性化させるという間接的な支援も大切なのだと感じました。

今回の派遣で、私が決めたことが三つあります。「被災者」と「ボランティア団体に所属する者」として関わっていくのではなく「人と人」として関係を築くこと、今回築いたつながりを途絶えさせないこと、そして何より私たちが3.11を忘れないこと、です。

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