こんにちは、宮城オフィスの大谷です。
10月中旬から下旬にかけて、宮城県多賀城市にある山王仮設住宅で、雨除けのひさし作り講習会を開催し、住民のみなさんとともに27世帯にひさしを設置しました。
支援実施のきっかけとなった多賀城市社協復興支えあいセンターの菊地啓さんよりお話をうかがいましたので、菊地さんへのインタビューを通じて、支援の様子、復興の様子をご紹介します。
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■「多賀城市における支援の現状」について
震災発生時から平成24年度中期あたりまでは、行政による被災地域住民に対する支援は手厚いとは言えない状況でした。しかし、現在は少しずつではありますが、支援の手が届きつつある状況だと思っています。多賀城市各部署が手分けし、被災者健康確認・訪問指導事業等や当社協復興支えあいセンターによる、地域訪問や地域サロンが実施され、改善傾向にあると感じています。
時間の経過と共に、健康面・心のケア問題を抱える方が増す一方、再築したいけれども最低限の補修しか出来ていない状況もあり、金銭面での悩みが増加すると思われます。こういった状況の中で、ハビタットさんによる支援は大変有効であると感じています。多賀城市では、仮設住宅の管理会社が仮設内に常駐しているため、毎日入居者を訪問する事で心の不安を取り除くなどの体制を整えてきましたが、一方、震災から2年半が経過した今でも、自立に向けた心の準備が進められていない方がいます。今回ハビタットさんが実施したひさし作り講習会では、受け身一方だった入居者が率先して作業に臨んだ事で、自立再建にむけた意識が一段高まったと感じます。また、ひさしを作る際は、地域住民もお手伝いに駆けつけ、地域と仮設住民の交流が図れたことは、地域再建に大きな成果を残したと思います。
■「支援に至るまでの経緯」について
ひさし設置は、住民からの兼ねてからの要望でした。自治会がアンケート調査を実施した結果、36世帯中24世帯(最終設置件数は27世帯)が設置を希望していることが分かり、山王仮設の自治会より当社協復興支えあいセンターに対して支援調整の依頼が入りました。そこで、今回、建築系の支援をされているハビタットさんへ設置協力をお願いする運びとなりました。仮設住民は支援に対して受け身になりがちなことから、ひさし作りでは、ハビタットさんと協力して、住民が主体となることを目指しました。そのために、事前説明会を開催し、入居者同士のコミュニケーションを図りながら協力して製作・設置することが支援の前提である事を住民に伝えました。一方、ハード面では、ハビタットさんと、どういった形でひさしを取り付けることができるか検討を重ねました。多賀城市の仮設住宅は、その構造物の所有権が施工会社にあることから、当初、構造物へ穴をあけてひさしを設置する事が出来ないとの指針が市より示されていました。しかしながら、後日、多賀城市が宮城県および施工会社へ再度照会し、穴を開けて良いとの見解がなされたため、最終的には構造物に穴を開けて直接ビスを打つ工法で、風雨にたえる頑丈なひさしを設置することができました。当初は、構造物に穴を開けない形でのひさしを検討して頂く等、ハビタットさんには無理難題なリクエストもあったと思いますが、それでも依頼に応じて検討、設計して頂く等の対応をしていただき、大変ありがたく思っています。今回の支援を振り返ると、入居者が協力して実施した今回のような催しは過去にはないと思います。住民さんからは、感謝はもちろんですが、「楽しかった!!」との声もあり、作業が楽しかった事はもちろん、作業を通じて今までにない住民同士のコミュニケーションが図られた事に対して、楽しいとの思いもあるのだと思っています。
■全国のボランティアさんへのメッセージ
東日本大震災による復興支援に携わるボランティアの方々には、日々感謝しております。
多賀城市は災害公営住宅の建設が始まり、住民さんも次のステップにむけて懸命に頑張っているところです。震災当初は「なんでもしてあげる。」でも良いのですが、現在は住民主体で対応していく等、時間の経過とともに、ニーズやその対応も変化してきています。もちろん、地元の違いによってもニーズ、対応が変わると思いますが、そのような事を頭の片隅に置いて頂き、東日本大震災に係るボランティア活動をお願いしたいと思います。
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山王仮設の住民の皆さま、また地域住民の皆さま、ひさし設置お疲れ様でした!!そして、このブログをご覧くださる皆様、11月も引き続き岩手・宮城でボランティアを募集しています。ご参加ください。
◇東北復興支援ボランティア募集中!
詳細・お申し込みはこちら(http://www.habitatjp.org/jpblog/2012/05/20120518TVR.html)
10月中旬から下旬にかけて、宮城県多賀城市にある山王仮設住宅で、雨除けのひさし作り講習会を開催し、住民のみなさんとともに27世帯にひさしを設置しました。
支援実施のきっかけとなった多賀城市社協復興支えあいセンターの菊地啓さんよりお話をうかがいましたので、菊地さんへのインタビューを通じて、支援の様子、復興の様子をご紹介します。
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■「多賀城市における支援の現状」について
震災発生時から平成24年度中期あたりまでは、行政による被災地域住民に対する支援は手厚いとは言えない状況でした。しかし、現在は少しずつではありますが、支援の手が届きつつある状況だと思っています。多賀城市各部署が手分けし、被災者健康確認・訪問指導事業等や当社協復興支えあいセンターによる、地域訪問や地域サロンが実施され、改善傾向にあると感じています。
時間の経過と共に、健康面・心のケア問題を抱える方が増す一方、再築したいけれども最低限の補修しか出来ていない状況もあり、金銭面での悩みが増加すると思われます。こういった状況の中で、ハビタットさんによる支援は大変有効であると感じています。多賀城市では、仮設住宅の管理会社が仮設内に常駐しているため、毎日入居者を訪問する事で心の不安を取り除くなどの体制を整えてきましたが、一方、震災から2年半が経過した今でも、自立に向けた心の準備が進められていない方がいます。今回ハビタットさんが実施したひさし作り講習会では、受け身一方だった入居者が率先して作業に臨んだ事で、自立再建にむけた意識が一段高まったと感じます。また、ひさしを作る際は、地域住民もお手伝いに駆けつけ、地域と仮設住民の交流が図れたことは、地域再建に大きな成果を残したと思います。
■「支援に至るまでの経緯」について
ひさし設置は、住民からの兼ねてからの要望でした。自治会がアンケート調査を実施した結果、36世帯中24世帯(最終設置件数は27世帯)が設置を希望していることが分かり、山王仮設の自治会より当社協復興支えあいセンターに対して支援調整の依頼が入りました。そこで、今回、建築系の支援をされているハビタットさんへ設置協力をお願いする運びとなりました。仮設住民は支援に対して受け身になりがちなことから、ひさし作りでは、ハビタットさんと協力して、住民が主体となることを目指しました。そのために、事前説明会を開催し、入居者同士のコミュニケーションを図りながら協力して製作・設置することが支援の前提である事を住民に伝えました。一方、ハード面では、ハビタットさんと、どういった形でひさしを取り付けることができるか検討を重ねました。多賀城市の仮設住宅は、その構造物の所有権が施工会社にあることから、当初、構造物へ穴をあけてひさしを設置する事が出来ないとの指針が市より示されていました。しかしながら、後日、多賀城市が宮城県および施工会社へ再度照会し、穴を開けて良いとの見解がなされたため、最終的には構造物に穴を開けて直接ビスを打つ工法で、風雨にたえる頑丈なひさしを設置することができました。当初は、構造物に穴を開けない形でのひさしを検討して頂く等、ハビタットさんには無理難題なリクエストもあったと思いますが、それでも依頼に応じて検討、設計して頂く等の対応をしていただき、大変ありがたく思っています。今回の支援を振り返ると、入居者が協力して実施した今回のような催しは過去にはないと思います。住民さんからは、感謝はもちろんですが、「楽しかった!!」との声もあり、作業が楽しかった事はもちろん、作業を通じて今までにない住民同士のコミュニケーションが図られた事に対して、楽しいとの思いもあるのだと思っています。
■全国のボランティアさんへのメッセージ
東日本大震災による復興支援に携わるボランティアの方々には、日々感謝しております。
多賀城市は災害公営住宅の建設が始まり、住民さんも次のステップにむけて懸命に頑張っているところです。震災当初は「なんでもしてあげる。」でも良いのですが、現在は住民主体で対応していく等、時間の経過とともに、ニーズやその対応も変化してきています。もちろん、地元の違いによってもニーズ、対応が変わると思いますが、そのような事を頭の片隅に置いて頂き、東日本大震災に係るボランティア活動をお願いしたいと思います。
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山王仮設の住民の皆さま、また地域住民の皆さま、ひさし設置お疲れ様でした!!そして、このブログをご覧くださる皆様、11月も引き続き岩手・宮城でボランティアを募集しています。ご参加ください。
◇東北復興支援ボランティア募集中!
詳細・お申し込みはこちら(http://www.habitatjp.org/jpblog/2012/05/20120518TVR.html)
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