2016年6月6日月曜日

熊本の被災地から: 若者への期待


5月28日から29日にかけての週末、ハビタット・ジャパンの学生支部に所属するメンバーを中心に、ハビタットが支援を続ける西原村で総勢14名がボランティア活動にあたりました。OBOGにも参加を呼びかけたところ、関西学院大学上ヶ原ハビタットを卒業された張谷さんも活動に参加してくださいました。今回の活動にあたり感じた事、そして現在全国で活動するキャンパスチャプターに所属する学生への思いを次の通りレポートにまとめてくださいました。
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今回のボランティア活動には、友人の紹介で参加を決めました。連日報道される被災地の様子などを見て、自分にも何か出来ないか日々悶々としている頃に友人からの紹介がありました。

雨天のため、当初想像していた瓦礫の除去などの活動とは異なり、西原村にある数ヶ所の避難所を尋ね、情報の伝達を行うなどといったお手伝いをさせていただきました。実際に避難所に伺うことで、物資にしても何が必要で何が足りているか、そして、ボランティアに今後期待することは何か知ることが出来たと思います。


あくまで避難所での活動ですが、そこで生活されている方々(とりわけ子供やお年寄り)とコミュニケーションを取ることができました。役所の方によると、我々の様に外部から来た人間との交流は被災された方々にとって刺激になるといいます。また以前、東北でのボランティア活動で伺った話ですが、子供が笑顔になると大人は安心するそうです。例えば子供にお風呂掃除を手伝って貰い、一緒に作業することを通して交流を深めたい。子供や若者の力で、被災地を活気づける活動が、今求められているように感じました。


どんな活動を通して交流したいか、そして被災地を元気づけることができるのか。今まさに沢山の経験をしているキャンパスチャプターの方々にアイデアを出して貰えたらと思います。2日間を共にしたキャンパスチャプターの方々は自分の意見や考えがあり、自主性を持って活動されていました。活動を通して吸収した多くのことを外部に発信して欲しい。アイデアを形にして実行し、それを外部に発信する。そうしてボランティア活動に継続して携わることが、復興への一助となると思います。


※右上、ハビタット・スタッフ(女性2名)のお隣にいるのが張谷さん
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張谷さん、レポートありがとうございました。張谷さんと活動を共にした関西学院大学、Eco-Habitat関西学院のメンバーは、キャンパスに戻り、熊本で見たことを伝えるために写真展の開催を決めました。ハビタットは熊本支援にあたる期間、引き続き学生支部のメンバーを中心に、ボランティアと共に被災地での支援に取り組んでまいります。

◆5月28日-29日の活動報告はこちら

2016年6月1日水曜日

熊本での活動~他者に寄り添う心~

こんにちは。ハビタット・ジャパンでインターンを務める村田です。5月21日から22日にかけての週末、立教大学eddyに所属し、ハビタット・ジャパンでインターンを務める米田君が、就職活動の合間を縫い、被災地でのボランティア活動に参加してくれました。そんな米田君に被災地での活動、そして感じた思いなど、お話を伺いました。


「何かお困りのことはありますか」 ハビタット・ジャパンが運営をサポートする西原村災害ボランティアセンターのパンフレットを手に、一軒ずつ被災されたお宅を回り、ニーズ調査を行うこと、そして情報提供を行うことが主な役割でした。お宅を回る中で、その場で困っている方がいれば、ゴミ出しや家財の搬出などのお手伝いも行ったそうです。※21日-22日の詳しい活動報告はこちら

「自分自身、子供のころ新潟中越沖地震で被災した経験があります。地元が被災した中で、復興を目指しボランティア活動にいそしむ父の背中を見てきました。だからこそ、熊本地震の被災地で、自分に何かできるのであれば力になりたいと思った」参加した理由を、米田君はこう話してくれました。

今までもキャンパスチャプターの活動を通してさまざまなボランティア活動に取り組んできた米田君ですが、今回の活動では、被災されたご家族のニーズに直接応えるボランティア活動ではなく、住民のニーズを聞き取ることでボランティアを派遣するためのお手伝いをすることができたと話します。住民のニーズをボランティアとマッチングさせるボランティアセンターが担う役割、その苦労を知ることができたと共に、米田君にとっては、ある種のもどかしさを感じる機会にもなりました。

支援を求める住民、支援に手を差し出すボランティア、そしてニーズをマッチングさせるボランティアセンター。被災地では限られた人員、そして日々変わりいくニーズに、住民の方が求める支援を十分に届けることができていないのでは、という思いを抱いたそうです。
何をどこまでボランティアに任せていいのか、不安に感じる住民。限られた人員でニーズ把握に取り組むボランティアセンターのスタッフ。マッチングが合わず帰らざるを得なかったボランティア。ボランティアセンターでのお手伝いを通して、こういった現状があることを知れたと言います。


また、「建築士などの専門家に自分の住宅の被害状況をきちんと鑑定して欲しい。」そう声を漏らす住民を目の当たりにし、無力感も感じた米田君。しかし、「役に立ちたい、復興に向けて共に力を合わせたい」そういった気持ちを見せることで、被災した方に寄り添うことができたと話してくれました。

「今まではボランティアを行う立場だったが今回の経験を通して、様々なアクターの気持ちに気づくことができた」そう話す米田君は、将来、支援を必要とする場において、様々な立場の人が100%の力を発揮していける関係を構築できる人材になりたいと、希望を語ってくれました。


ハビタット・ジャパンでは、若者のボランティア活動を通して、社会に貢献できる人材の育成を目指しています。