2014年2月27日木曜日

東北スタッフ便り (その25) : セルフ・ビルド支援 8

【東北スタッフ便り 2014.02.27】

こんにちは。大船渡ハビタット事務所の徳地です。先週で壁の断熱材を貼る作業が殆ど終わり、まあ、あとせいぜい一週間かな、と侮っていた徳地27歳。ブログアップが遅れた理由としては(すみません!)、「どうせまだ断熱材の工事だから、ネタが変わってから書こう」そんな気持ちで一週間サボってしまいましたが、な、なんとあれから二週間経った今もまだ断熱材の工事が続いています。恐ろしや恐ろしや。その報告、ご覧ください。
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【WEEK16-17】0210-0223:そして、また切って入れて、それでも切って入れる断熱材の巻


壁に断熱材を貼る作業は、前回お伝えした時点で殆ど終わっていたのですが、今度は天井部分への断熱材貼り付け作業です。「天井なんて平たくて簡単じゃない?」と誰しもが思うのですが、実は屋根にかかるななめ部分など、結構大変。また、防湿気密シートを敷いてからの工事なため、かなりやっかいな作業です。天井の断熱材の施工と同時に、一面に断熱材が施工された壁に、防湿気密シートを隙間なく貼って行きます。これで室内の水分が壁の中に吸収され、内外の気温差による結露を防ぐことができます。週末来てくれたボランティアさんには本当に一杯一杯助けてもらいました!ありがとうございます!!

いつも思うのですが、ボランティアさんやスタッフも、施工に結構性格がでますよね!施主
の佐藤さん(仮名)は「わけえ時は、親方に大工は千回計って一回で切ろ、と言われたんだぞ」と大工の心得を自慢げに私に話していましたが、実は佐藤さん自身も、切っては、「あ、大きかった」と、大きさを修正したりする姿がよく見かけられます。おおざっぱな性格の佐藤さんは、整理整頓もあまり得意ではなく、車の汚さは私たちの間でネタになっている程です、笑!一方で、ここ3週間ほどボランティアとして建築に協力してくた地元大工の大和田さんは緻密な方で、なんでもぴったり行くし、ちょっと目を離すと、すぐに整理用の釘箱をちゃちゃっと作っています。徳地はどっち派かな。おそらく施主の佐藤さんと同じ。。。??とはあまり思いたくないけど 笑。


実は、工事と関係ないけど、先週施主の佐藤さんと基礎工事を手伝ってくれた片山建設の片山さん、その奥様つっきーと一緒に遅い新年会を開催しました。久々のカラオケで、一同次の日は疲れが顔に残っていましたが(歳? 笑)、地元の方々もスタッフもお互いに普段見れない一面がみれ、おかしくもあり、信頼関係が深まったとかってに解釈している徳地でした。終わり。

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2014年2月17日月曜日

東北スタッフ便り (その24) : セルフ・ビルド支援 7

【東北スタッフ便り 2014.02.17】

こんにちは。大船渡ハビタット事務所の徳地です。この土曜日は所用のため東京に戻ってました。東北というと、”寒い、雪が降る”と連想しがちですが、大船渡は岩手の中でも”湘南”と呼ばれるほどの気候。そんな大船渡に慣れている徳地でしたので、東京の大雪にびっくりしました。未だ足元が凍っているところもあると思うので、みなさん外出の際は注意してください。さてさて、本題!セルフ・ビルド支援の進捗をお伝えします。

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【WEEK15】0203-0209:断熱材をひたすら切って入れて切って入れて、それでもまだ切って入れるの巻

今週はひたすら断熱材を入れる作業でした。この度、ダウ化工株式会社さまから断熱材のご寄付をいただきました!5日の朝に断熱材が建築現場に搬入されました。そして、その日の午後、春休みを利用してボランティアにきてくれた文教大学5名と明治学院大学の2名が到着。計7名のお力を借り、断熱材を貼りつける工事に着手しました。

ご寄付でいただいた断熱材は充填断熱材(柱と柱の間に断熱材を入れる方式)で、スタイロフォームと呼ばれるものです。柱と間柱の間をメジャーで正確に測り、スタイロフォームを切る。そして、柱と柱の間に隙間なく埋める形を作りあげます。あ、今簡単そうって思ったでしょ?そう思ったでしょ?


実は、徳地も最初はなめてかかってました 笑。その通りに切るだけじゃんって。ところがどっこい。これが結構難しい。まずは、ボランティアの方でも扱える切断機材と言えば手鋸。断熱材は柔らかいからすぐ切れるんだけど、あまり早く切ると曲がったりするし、あまりゆっくり切ると切れるより材料が丸まってしまい、玉になってきれなくなったり、玉のまま全部取れたりする。最初のむずかしさはやってみないとできないんだな 笑

また、柱と柱の間と言っても、斜めに入ってる筋交いとかもあります。それに、外壁のベニヤを止めるための下地材とかあるし、金具とかあるし、それらもすべてちゃんとその反対を造らなきゃいけない。しかも簡単だからってそれを全部小っちゃいパーツに分けると、その切ったところを断熱欠損といって、断熱効果は減ってしまったりするの。

簡単なようで結構技術がいる細かい作業なのでした。

今回手伝いに来てくれた7人は、多くがなんと4日間も滞在!2日目からは、スタッフもびっくりな仕上がりになってて、安心して4日間お任せしました。終わる頃にはこの工程に関してはみなさんプロ並み、工事現場のバイトが出来るね 笑!4日間ありがとう!!また来てね!!

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2014年2月4日火曜日

東北スタッフ便り (その23) : セルフ・ビルド支援 6

【東北スタッフ便り 2014.02.04】

みなさん長らくお待たせいたしました。新年早々お腹下したり、胃腸炎になったり、弟が結婚したりと何かとバタバタしていた徳地です。はい、すいません、遅い更新のいいわけでした 笑。その分頑張って大工しているので許してください☆ 1月の作業を一度にご報告させて頂くので、長くなりますがご容赦ください。
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【WEEK11&12】正月明けの床!!

この週は床貼りの準備から、実際の床貼り作業を行いました!床を貼ったら”ぐっ”と家らしくなり、これからは、何の問題もなければ(もちろん、ないことを願います!)床下の空間は永遠に封印されると思うと、何とも言えない不思議な気持ちになります。この前までは、平気で床の下歩いていたんだな。

床貼りの作業自体はそんなに難しくはないのですが、その準備が何とも大変です。床を平らに貼るために、まずは大引きと呼ばれる大きな太い木が平らでなければなりません。そして、それに今度は根太という比較的細い木を打ち付けて、これまた平らでなければなりません。床貼りはこれらの作業を無事に終えることができ、初めて板を貼ることができます。何となく普段歩いている床もそう考えるとありがたみが湧いてきますね。



【WEEK13】0120-0126:壁の構造合板の取り付け

床と並行で少しづつ作業を進めていたのが、俗にいう【側】の工事。つまりは壁のことです。そして、壁を貼り付ける前にはサッシを設置する必要があります。(サッシは一般用語かしら?とすっかり大工女子の徳地はふと疑問を持ちました。サッシとは、窓とか玄関ドアとかを指します。たしか
大船渡に来たばかりの際に徳地もわからなかった気がします。遠い目。。。)

サッシの場所を設計図で確認し、慎重にはめていきます。ガラスがはまっているので、特に掃出し窓の重い重い、とてもか弱い乙女では持てない作業です。(え?なに?誰の事かって?まあまあ、そんな野暮なことは聞かないで 笑)

気を取り直して、サッシの位置を決めて、仮留めした後は、壁の構造合板を張って行きます。この壁を釘で一本一本固定していくのですが、釘の打つ場所などもちゃんと決まりがあり、それを参加してくださったボランティアさんにも周知して作業を行っていきました。でも、ボランティアも人の子、間違えます。そのため、チェック体制を作り、確認係りを設け、徹底した、規定に合った壁の施工を心がけました。壁をきちんと貼り付けてから、サッシの本留め作業を再開していきます。ちょっと大変でしたが、よい運動になりました!唯一の疑問とすれば、なぜ徳地は打てど打てど釘打ちだけはへたくそで、一日一度は指を大きく打ちます。。もっと的が大きな釘が開発されないかと徳地は期待しています。

学生さんは春休みなのかしら?東京から6名も来てくれました!おかげさまで大分工程が進みました。お礼が遅くなりましたが、ありがとうございます!!!


【WEEK14】0127-0202:壁の構造合板取り付けに続き、それにシートを巻くの巻

壁の構造合板取り付け作業が完了した壁から、”タイベックシート”という優れたシートを巻いていきます。”タイベック”というのは透湿防水シートの事ですが、あまりにも優れすぎてこの類のものの代名詞となっているみたいです。ホッチキスと同じですね(ホッチキスというのはもともと機関銃からとった名前だという衝撃的事実をみなさんご存知でしたか????)!!!

話を戻しますと、タイベックシートとは、要は外からの水/雨は壁に滲みこませないけれども、中の湿気は外にだしたいね、というシートです。これを壁の外側に巻きつけ、内側には防湿気密シートを張ることで、壁構造の部分
に空気上の水分がたまりに難いようにします。つまり、内外の温度差がある場でも結露しないというわけです。人間とは賢いですなあ、と、ただただ、感心する徳地です。

このシートを巻いた後は、通気層を確保するために胴縁と呼ばれる木材を立てに取り付けていきます。これは空気が通る層を壁のなかでつくることで、内部結露を防ぎ、断熱効果もあげるというものです。人間も建築も、本当に日進月歩です。手伝いに来てくれる大工の大和田さんも、前はこんなことしなかったのでわからない、と、まるで徳地と同じ初心者だとおっしゃっていました。

施主の佐藤さん(仮名)も、必死に周りの現役大工の方々から現代の技術を聞き、勉強しながら頑張って施工しています。この頑張りが家が出来た時に一層大きな喜びに変わると今から楽しみです。

皆さんも是非この学びの場でもある現場に来ませんか?関われば関わるほど面白いなあ、と徳地はまたもやひとつ賢くなった頭で考えるのでした 笑。

さて、来週はいよいよ断熱材だ!!!


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